森法律事務所(愛知・名古屋の弁護士) 愛知県名古屋市

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破産手続を経験した
会社経営者との対談(Aさん)

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いつも森先生が丁寧にフォローしてくださったので、とても心強かった。
破産手続をとって良かったと心から思います。

profile

設備工事会社の元経営者。
会社が、債務超過、支払不能状態となり、破産手続開始申立てをして、
Aさん自身も会社の銀行借入金の連帯保証をしていたため、個人でも破産手続きをとりました。
2019年、会社と個人の手続が終結し、個人は免責決定を得ました。
現在は、従前の仕事のノウハウを生かして元気に仕事をされています。

森 美穂の写真

Aさんの会社が破産手続をとられた原因はどういうことでしたか?

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従業員が急に他の者を引き連れて独立してしまい、私が現場に出ることにしたのですが、どうしても仕事が回らなくなって……。
仕事が回らないために、金融機関の借入金ができない状況になってしまったのです。

注文があっても受注工事を回せなくなってしまい、その結果、売上が落ちたために、借入金の返済が厳しくなったのでしたね。

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そうです。銀行は支払を待ってくれませんから、一部の取引先に支払を待ってもらいながら、銀行借入金を支払って。
毎日、資金繰りに追われ、ちょっと入金があれば、「どこに支払うか。」と考えるという状態で。頭の中はどうやって支払いをするかで一杯で、とにかく必死でした。

苦しい毎日だったのでしょうね。

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苦しかったです。
会社の経理に携わっていた妻も、必死に資金繰りをしてくれましたが、相当苦しかったと思います。苦労をかけました。
子どもたちには事情を話せなかったし、とにかく誰にも相談できず、私も妻もとても苦しかったです。
子どもたちの大学を辞めさせる訳にもいかないし、子どもたちの将来のことを考えると、家で子どもたちと一緒に食事をしていても、味がわからないような状態で。

それでどうされたのですか?

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顧問税理士の先生に相談に行き、いろいろお話をする中で、「その状態で会社を再建するのは難しいだろう。」ということになり。
税理士の先生から「破産という方法もあるよ。」と教えてもらい、その時初めて「ああそうか。破産という方法があるんだな。」と気付きました。
それで、自分でネットなどで、破産について調べてみたけど、よく分からなかったのです。

その後に、私のところにご相談に来られたのですよね。

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そうです。税理士の先生から、森先生を紹介してもらいました。

初めてお会いしたときの私の印象はどうでしたか?

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私もそれまでに仕事でたくさんの人に会ってきましたから、先生にお会いして、すぐに人柄は分かりました。信頼できる方だと思いました。

最初にご相談に来られたときのお話の内容を覚えておられますか?

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破産手続について詳しい説明をしてもらったと思います。
破産のことは何も知りませんでしたから、初めて聞く事ばかりでした。
しかし、最初のときはまだぼんやりとしたイメージしか持てなかったと思います。

最初のご相談のときのその「ぼんやりとした破産のイメージ」と、その後に経験された実際の手続とには隔たりはありましたか?

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それはなかったです。ぼんやりとしたイメージが、実際に経験することではっきりしていったという感じです。

破産についての私の説明を聞かれてどう思ったか覚えていますか?

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「破産という手続をとれば、今の苦しみから逃れられて、ここを乗り越えれば、また人生をやり直せるかもしれない。」と思ったことをはっきりと覚えています。
それで、破産手続をとることを決めました。

最初の相談で、私から、裁判所に納める予納金の想定額と弁護士費用についてご説明しましたよね。その金額を聞かれて正直どう思われましたか?

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正直なところ、「結構かかるな。」と思いました。
弁護士費用はある程度予想していましたが、それ以外に裁判所に収める予納金が必要なことが意外で驚きました。
手元にはそれだけの費用の用意がなかったので、費用の捻出方法を相談したと思います。

費用を捻出するために、売掛金回収や会社の資産を売却することにしましたよね。
いずれ破産手続を取ることを念頭におきながら、売掛金回収や資産売却をしていたときのお気持ちはどういうものでしたか?

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破産のことは人に言っていなかったので、人を騙しているような気持ちになり、胸が痛みました。それでも、妻と励まし合いながら売掛金を回収していきました。

破産手続を取ることを決めてから不安や心配がありましたか?

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不安や心配よりも、「破産手続きを取り、これを乗り越えることで今の苦しみから逃れられるのだ。」という気持ちの方が大きかったと思います。
「私の人生をこれで終わらせるものか。」という気持ちが大きくて、「今は苦しいけれど、破産手続が終わった後の自分の姿を自分で見てやるんだぞ。」という思いが強かったです。

私から、「Xデイまでは破産手続を取ることを誰にも言ってはいけない。」と申し上げましたよね。

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はい。「誰にも言えない。」ということはやはり苦しかったです。

Xデイを迎えたときはどういう気持ちでしたか?

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もう引き返せないという緊張感と、ここまでたどり着いたという安堵感が混ざり合い複雑な思いでした。
そして、「これからは自分ではどうすることもできないのだから、素直に流れに身を任せよう。」と思いました。

Xデイの後、債権者や取引先からAさんに直接の連絡はありましたか?

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携帯電話には出なかったのですが、留守電やショートメールに、怒りではなくて「どうして話してくれなかったんだ。」と私のことを心配したメッセージを残してくれる人が結構いまして、「申し訳ない。」という気持ちでいっぱいでした。

Xデイのあと、会社の方は、それほど時間をおかずに裁判所に破産申立をして、その後、間もなく破産手続の開始決定が出ました。そこで、私と一緒に破産管財人のところにご挨拶と説明に行きましたよね。

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そのときはとても緊張しましたし、今後どうなるか不安でした。
破産管財人は厳しい方だったので、その後も手続きが終了するまでの間、ずっと緊張していましたが、いつも森先生が丁寧にフォローしてくださったので、とても心強かったです。
森先生は困ったときは何でも相談できたので気持ちが楽でしたし、森先生が「頑張ろうね。」と励ましてくれたので最後まで乗り切ることができたのだと思います。

破産手続中は、新しいご自分の仕事をしながら、破産管財人から求められると説明に出向かなければならず、時間の都合の付け方も大変でしたね。

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はい、その点は大変でした。しかし、頑張って時間をやりくりしました。

会社の破産手続が終わったときにはどういう思いでしたか?

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私自身の安堵感よりも、迷惑をかけた人たちの顔が浮かびました。

Aさん個人の免責決定を終えたときは?

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「これからだ。」と思いました。
新しく仕事を始めても、破産の手続中は制約を感じていましたが、今後は、制約を受けずに、しっかり仕事に注力できると思いました。

新しい事業において気を付けていることは?

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受注の仕方と経費の使い方で無理をしないなど、前の会社経営の失敗で学んだことがたくさんあります。それを生かして頑張っていきたいと思っています。
もう借金はできませんし、今後も無借金経営を貫いていくつもりです。今の取引先は皆、私が事業に失敗したことは知っていて、それでも取引をしてくれていてとても有り難い存在です。
今回の破産は、人に裏切られたことがきっかけでしたが、その後は人に助けられ今があるのです。
以前は資金繰りに追われて「金、金、金」の毎日でしたが、今は、静かな気持ちの中で仕事ができ、家族とも穏やかな時間を過ごせています。
迷惑をお掛けした債権者に対しては申し訳ないという気持ちを決して忘れていませんが、破産手続をとって良かったと心から思います。

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