裁判所の選任により就任した破産管財人の業務をしていて、その事件の代理人弁護士を見て、時々思うことがあります。
- ●依頼者(経営者)と十分な打ち合わせをしていないのでは。
- ●その会社のことや破産に到った事情をよく理解していないようだ。
- ●引継ぎをしていない。申立てをすれば「申立代理人の仕事」は終わったと思っているのでは。
- ●破産会社の従業員の問題をフォローしていない。
- ●経営者は、孤独と不安の中で破産開始決定を受けているのでは。
もちろん、しっかりやられている代理人もいますが、一部にこのような人がいるのは現実です。 私はこのことを残念に思いますし、またそのような代理人を反面教師として、「私は、そのようなやり方はしない。」と肝に銘じながら、ご依頼をいただいた会社と経営者のために最良の結果になるよう最善を尽くして申立代理人の業務を行っています。
このページでは、当事務所のサポート内容(7つの特長)についてご説明します。
- 01. 経験豊かな弁護士が、直接、ご依頼者に対して最初から最後まで対応します。
- 02. トラブルを最小限に抑えて、迅速な申立てをするために、いつ、何をすべきかを丁寧にご説明します。
- 03. 申立準備中にやってはいけないこと、気をつけることを明確にご説明します。
- 04. 申立てまでの孤独な準備作業を一緒に行います。
- 05. 取引先・債権者・従業員に及ぼす影響を最小限にするため迅速に手続を進めます。
- 06. 従業員への対応、必要な手続をサポートします。
- 07. 申立ての準備中はもちろん、申立て後も、破産手続開始決定が出た後も、破産手続の最後まで、破産手続申立代理人として、代表者の方をしっかりサポートします。
01 経験豊かな弁護士が、直接、ご依頼者に対して最初から最後まで対応します。
破産手続では、事務員に任せてしまって弁護士が対応しない法律事務所もありますが、森法律事務所では、弁護士が直接、ご依頼者である経営者に対しては勿論のこと、取引先や債権者に対しても、最初から最後まで対応します。
経営者の方は、依頼した弁護士の顔が見えないようでは不安になりませんか。
単なる書類の授受など事務的なことは別として、手続の内容に関わることは、事務員からではなく、弁護士から直接説明を受けたいと思われるのではないでしょうか。
森法律事務所では、(書類の授受などは事務員が窓口になることもありますが、)弁護士の森美穂が全件を担当し、手続の内容に関わること、依頼者との打ち合わせ、取引先や債権者、そして従業員からの問い合わせへの対応も、弁護士が直接行います。
弁護士であっても、倒産事件の経験の有無やその程度・内容はまちまちですが、森法律事務所の弁護士森美穂は、これまでに、家族経営の零細企業から負債総額70億円超の会社に到るまで大小さまざまな会社の破産申立を経験し迅速・適切に処理をしてきました。
また(主に名古屋地方裁判所に選任されて)90件を超える法人(会社)・個人事業主・代表者・保証人の破産管財人の業務を経験してきましたので、破産手続の中で、裁判所や破産管財人がどういう点に関心をもち、注意を払うのかをよく理解しており、「勘所」を押さえた対応ができます。
倒産事件は、会社ごとに抱える問題はそれぞれです。
私はこれまでの経験を活かして、様々な問題について、経営者と一緒に悩み、会社が置かれているその混乱状況を治め、そして経営者の不安を取り除くよう腐心しながら、最後まで手続を進めてまいります。
02 トラブルを最小限に抑えて迅速な申立てをするために、いつ、何をすべきかを丁寧にご説明します。
- ●弁護士に依頼したけれど、その後、どうなっているか分からない。
- ●今後どんな流れで進んでいくのかも分からない。
依頼者である経営者の方が、このような不安を持たれることがあってはいけません。
当事務所では、ご相談のとき、ご依頼を頂いたとき、その都度、会社が置かれて状況で、何ができるのか、何をすべきなのか、経営者が不安に思われることがないよう丁寧にご説明します。
そして、トラブルを最小限に抑え、迅速な申立てをするために、会社のお金の流れ(売掛金の入金時期、買掛金の支払時期)等を見極めて、ベストタイミングのXdayを設定します。
03 申立て準備中にやってはいけないこと、気をつけることを明確にご説明します。
- ●ずっと世話になってきたあの会社にだけは弁済しておきたい。
- ●一人で抱えるのは苦しいから、古くから付き合いのある取引先役員に話を聞いてもらいたい。
これらは破産の局面で、どうしても思いがちなことです。
しかし、これには大きなリスクがあるのです。
苦しいからこそ、今はやってはいけないこと、気を付けなければならないことがあります。これらの点を、丁寧にご説明します。
04 申立てまでの孤独な準備作業を一緒に行います。
社長さん(経営者)にとって、破産の準備は、孤独で苦しいものだと思います。
弁護士からは「破産することを誰にも言ってはいけない。」と口止めされます。孤独なうえに、誰にも相談できないなかで、準備すべきことがたくさんあります。検討しなければならないことがたくさんあります。
しかも、通常の会社の業務をしながらの作業になります。
ほんとうに苦しくて大変だと思います。
弁護士は、「経営者に成り代わる」ことはできません。しかし、経営者と一緒に悩み検討し準備を進めていきます。
「あの取引先にこんなことを言われた。情けない。」「今、振り返るとあのときにうまいことを言われて騙されたのだ。悔しい。」そんな愚痴も伺います(ただし、迅速な申立てのための準備作業を犠牲にしない範囲内とさせていただきますが)。
「会社の経営者として最後の仕事なのだから頑張ってください。」と励ましながら、その重い肩の荷が少しでも軽くなるよう寄り添います。
05 取引先・債権者・従業員に及ぼす影響を最小限にするため迅速に手続を進めます。
弁護士が受任しても、その後、破産申立までに時間が掛かってしまうと、その分だけ取引先、債権者、従業員により多くの迷惑をかけてしまいます。
森法律事務所は、法人破産では、(特別の事情がない限り)受任から申立完了まで約2週間~2ヶ月の期間で迅速に対応します。
スピード感をもって対応することで、何よりも準備期間中の社長のご負担を軽減することに努めます。
従業員が、できるだけ早く、失業保険の給付が受けられるよう、できるだけ早く離職票の発行をしてあげたいと思っています。
会社が事業廃止して従業員を解雇してから6ヶ月以内に破産手続の申立てをしていないと、従業員の給料を国が立替払いする「労働者健康安全機構の未払賃金立替払制度」を利用することができないため、従業員は立替払いを受けることができなくなります。
実際に、かつて私が裁判所の選任により破産管財人に就任した破産事件で、その会社の申立代理人が、事業廃止から1年以上経過してからようやく破産申立をしたために、従業員が「立替払制度」を利用できなかったという、非常に気の毒なケースがありました。
06 従業員への対応、必要な手続をサポートします。安心してお任せください。
Xdayの前には、従業員の解雇のタイミングの検討、解雇予告手当の計算、解雇予告手当を支払うか否かの検討、最後の給料を支払って良いのかetc.従業員の問題では検討すべき事項がたくさんあります。
これらについて漏れのないよう丁寧に対応します。
また、Xdayには、従業員への説明会に同席し、事務的な手続について社長の代わりに説明いたします。
Xday後も、離職票の発行、貸与品の回収等やるべきことがたくさんあります。
従業員の方たちは、会社を突然解雇された後、雇用保険や社会保険の手続をしなければなりません。
分からないことも多く、不安になって、弁護士に電話をかけてこられることがよくあります。その場合も、ひとりひとりに丁寧に対応いたします。
また、従業員の方は「労働債権者」として、破産開始後は裁判所に債権の届け出をしなければなりませんが、「自分の債権額が分からない。」ということが多いものです。
そのため、必要なケースでは、従業員の方に、会社の計算する「未払賃金の金額、解雇予告手当の金額、退職金の金額」をお知らせします。
07 申立ての準備中はもちろん、申立て後も、破産手続開始決定が出た後も、破産手続の最後まで、破産手続申立代理人として、代表者の方をしっかりサポートします。
私が破産管財人になった破産事件を見ていますと、申立代理人が「破産の開始決定が出たら、申立代理人の業務は終了する。」とでも考えているのか、「開始決定後は元代表者を十分にサポートしていないのでは。」と感じるケースが決して少なくありません。
それでは、経営者はとても不安だと思います。
しかし、森法律事務所は、破産手続が終了するまで、弁護士が経営者をしっかりサポートしますので、どうぞご安心ください。
森法律事務所にご依頼いただいてからの流れについて詳しい内容は
こちらをご覧ください。